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(番外編)ロンドン塔のシャルル・ドルレアン(過去編)

イザベル王妃は、軟禁された城内の一室で刺繍の針を止めて俯いていた。


(,_, )「…………はぁ…」


召使いや侍女たちが入れ替わり立ち替わりイザベルの周りに集って元気づけようとしたものの、
イザベルは乗り気ではないらしく、ただうつろな目を刺繍に向けて何度もため息をついている。


( ^ω^)「王妃陛下。そうため息をつかれては幸せが逃げていってしまいますお?
       ここは僕が市内の超有名楽師から教えてもらった面白い話でも一席…」

(,_, )「…ううん。いらない」

( ^ω^)「まぁまぁ、王妃陛下。そんなふうにおっしゃらず、少しの間だけでも」

(,_,三,_,)フルフル

( ^ω^)「…それでは、王妃陛下の気の向いたときにでもぜひ。聞かれればいつでもこちらからお話いたしますお!」

(,_, )「…ごめんなさい」

( ^ω^)「…なぜ謝るのですかお?」


イザベルは顔を上げて、召使いにぽつりぽつりと話しかけた。


(‘-‘ )「……わたしが、わがままばかりいうから…みんなこまったかおをするのよね。
       わたしが…リシャールさまのことを、いうから」

(;^ω^)「何をおっしゃられるのですかお、王妃陛下。みな王妃陛下の御身を心配しているだけですお」

(‘-‘ )「…みんなね。わたしがリシャールさまのことをいうと、こまったかおして、ちがうおはなしをするの…」

(;^ω^)「…………」

(;-; )「リシャールさまのことは、おはなししちゃいけないの?」


イザベルは目に涙をいっぱいにためて、召使いを見つめた。
召使いは言葉を選びながらイザベルにむかって返答をした。


(;^ω^)「もとh…っ…
       国王陛下におかれましては、アイルランドで御病気にかかられ、治るのが長引いておいでですお」

(;-; )「…じゃあ、リシャールさまのびょうきが治るように…ミサでおいのりしてもいい?」


( ^ω^)「勿論ですお。ただ、こくお…ヘリフォード公閣下には内密にお願いしますお」

(‘-‘ )「???…どうしてアンリおじさんにないしょなの?」


召使いは言葉に詰まった様子で、眉を寄せながらイザベルに返事をした。


((;^ω^)「……それは…えっと…ヘリフォード公閣下は国王陛下と仲が悪うございますおね。ですから」

(‘-‘ )「でも、アンリおじさんはブルターニュにいるんでしょ?どうしてアンリおじさんがうみのむこうで
      やるミサをきにするの???」

(;'ω`)「…それはー……ごにょごにょ…」


しばらく言葉を濁していた召使いだったが、意を決した様子で襟を正すとさっとイザベルの前に跪いた。


(‘-‘ )「???」

( ^ω^)「…王妃陛下。国王陛下を信じて、いましばらくご辛抱なさいませお。
       この先につらいことが待っているやもしれませぬが、どうかお気を強くお持ちくださいお…!」


イザベルは自分の前に跪き手を差し伸べた召使いの言葉に戸惑いつつ、その手をとってうなずいたのだった。


~1407年・フランス王国~


(‘-‘ )(あの時に召使いが言っていた『国王陛下』という言葉は、どちらを指していたのかしら…)


窓際の椅子に腰かけて縁にもたれかかり時祷書を読んでいたオルレアン公妃イザベルは、本を閉じて
外の景色を見やった。


(‐-‐ )(…1年のあいだ、私はずっとあのソニングの城で不自由な暮らしをすることになって…そうして、
       ある日『リシャールさまが死んだ』という噂を耳にしたのだわ)


A・∀・A・∀・A・∀・A・∀・A・∀・A・∀・A・∀・A・∀・A・∀・A・∀・A・∀・A・∀・A・∀


(;д; )「うそよ!リシャールさまはわたしに、きっとかえってくるからねっていってたもん!
       リシャールさまはかみさまにちかったやくそくはぜったいやぶらないもん!!!!」

(;´王`)「残念ながら、ご病気が快復に至らなかったのです…
       …黒死病でした、出来る限りの手は尽くしたのですが…」


そう言うと国王の使者は、イザベルの前に跪いて王の書簡を彼女に手渡した。


(;д; )「…???」

( ´王`)「ヘンリー陛下のご意向は、王太子ヘンリー・オブ・モンマス様の妃となるようにとのことです。
       王太子殿下ならば御年もそれほど変わらず、仲もおよろしいし、それに※※※……※※※※…」

。゚・(゙д゙゚)。「アンリおじさんはおうさまなんかじゃないもん!おうさまはリシャールさまだもん!!」

(;´王`)つ「…ですから、リチャードもとh…陛下は、“御病気で”お亡くなりになったのですよ。
       リチャード陛下にお子はおられませなんだ。ですから継承権の一番近いヘリフォード公閣下が…」


国王の使者はイザベルに手を差し伸べたが、イザベルは大声で泣きながらその手を振り払った。


。゚・(゙д゙゚)。「リシャールさまは、エドムンくんをつぎのおうさまにするってみんなにいってたの!!
         アンリおじさんのいってることはへんなんだもん!」

(;´王`))「…エドマンド・モーティマー様はご幼少です。即位や統治には危険が伴いますゆえ、いちばん
        年かさのヘリフォード公閣下が重責を引き受けられたのですよ」


優しく説明する国王の使者だったが、イザベルはもはや聞く耳を持たずに顔を両手で覆って涙をこぼした。


。・(∩д∩゚)・。「えーん!うえぇーん!!リシャールさま、どこー!!」


A・∀・A・∀・A・∀・A・∀・A・∀・A・∀・A・∀・A・∀・A・∀・A・∀・A・∀・A・∀・A・∀


(‘-‘ )(…リシャールさまは、どこにいらっしゃるのかしら…)


オルレアン公妃イザベルは、窓際に置いてあるパイやケーキが盛り付けられた皿に視線を落とした。


(‘-‘ )(きっと、帰ってくるわ。
       いつお帰りになってもいいように、私だってわかるように、
       リシャールさまの教えてくれたレシピのとおりに…お菓子を作って、待ってるから)


イザベルが刺繍をそばのテーブルに置いたちょうどその時、部屋の扉が慌ただしく開けられた。
狩猟帰りの恰好のままでオルレアン公シャルルが鹿肉を片手に戻ってきたのだ。


ヽ| ・∀・|ノ「イザベル!今日はいい鹿肉が獲れたんだ。ポトフにでもして、ひとつそこに置いておこうよ」

(‘ー‘ )「ええ。リシャールさまのぶんを、ね」

ヽ| ´∀`|ノ「うん。ボルドー風の味付けならあの方のお気に召すんじゃないかな」


オルレアン公妃イザベルはオルレアン公シャルルの手をとり、部屋を後にしたのだった。


~続かない~

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